防カビ・防虫性能

防カビ・防虫性能

人体に悪影響の無いホウ酸で防カビ・防虫

セルロースファイバーには、ホウ酸が添加されています。
殺菌剤や殺虫剤として使用されるホウ酸ですが、その毒性は低く、人体への蓄積・残留は、ほとんどありません。

ホウ酸について

ホウ酸は、「殺菌剤」「殺虫剤」「医療品(眼科領域)」「難燃剤」などに使われる弱酸の無機化合物で、常温常圧では無色の結晶または白色粉末で水溶液では弱い酸性を示します。
ホウ素は、天然には酵素と結合したホウ酸塩として存在します。代表的なホウ素塩には、ホウ酸とホウ砂があり、ホウ酸塩は、私たちの周囲の土壌、淡水、海水、植物などに含まれています。

ホウ酸塩の特徴

ホウ酸は優れた木材保存材であるとともに、以下のような特徴を持っています。
  • 哺乳類に対する急性促成は微弱(細胞に届く前に尿として排出)
  • 下等動物や微生物に有効で無色無臭(不揮発性)
  • 難注入材を中心部まで処理出来る(濡れた木材中を拡散する)
  • 金属を腐食しない

ホウ酸塩で木材を守る

木材劣化生物は、ホウ酸塩を含浸させた木材を食害したり腐らせたりできません。シロアリや食材甲虫がこの木材を摂食すると、細胞中のホウ酸濃度が高まり死ぬことになります。
また、食材甲虫がホウ酸塩処理した木材中に産みつけた卵は、孵化率が低下します。腐朽菌が木材に侵入すると、ホウ酸塩は細胞膜を通して拡散し、代謝阻害を引き起こします。